日本語教師になったきっかけ
学生時代にスペイングラナダ大学の語学学校で語学研修を受けました。その時に知り合ったスペイン人の女性と交換授業を行い、初めて日本語を教えたのですが、母語である日本語を思うように教えられず、その難しさが不思議な体験として強く印象に残りました。それがきっかけとなり、日本語を教えることを将来の目標として意識するようになりました。
大学在学中に日本語教育能力検定試験に合格。その後韓国へ渡り、語学学校、4年制大学、大手企業、短期大学等で20年間教鞭をとる。2020年に帰国し、現在は国際貢献専門大学校のグローバルキャリア日本語教師養成学科で専任講師として指導中
学生時代にスペイングラナダ大学の語学学校で語学研修を受けました。その時に知り合ったスペイン人の女性と交換授業を行い、初めて日本語を教えたのですが、母語である日本語を思うように教えられず、その難しさが不思議な体験として強く印象に残りました。それがきっかけとなり、日本語を教えることを将来の目標として意識するようになりました。
これまで日本語教師としてほぼ全ての時間を韓国の大学で過ごしてきました。さまざまな学生と知り合う中で私が教えることよりも、反対に学生から教えられることがたくさんあったように思います。勉強だけではなく学生生活に真摯に向き合う姿や、厳しい状況下でも前向きに困難に立ち向かう学生達との出会いが人生の宝物になっています。さまざまな文化を持つ人々との交流を通して、新しい価値観やより豊かな視点に出会えることがこの仕事の魅力だと思います。
正直申しまして、韓国で暮らしていた時は職場と自宅を往復するだけの生活でした。日本から旅行に来る人々のほうが観光スポットについて詳しい程でした。でも、多くの友人に恵まれたおかげで、サウナにいったり、一緒に市場へ買い物に行き、韓国料理を作ったりと、ほとんど現地の人と同じような生活を送ってきました。先入観を持たずにあらゆることを体験してみる中で、その国の人々の考え方や想いに対する理解や共感が生まれるのではないかと思います。韓国では「山に行く」と言って、休日になると近所の森を散策する習慣があります。どんな大都市でも住宅地の周囲には小さな山や森林があって、私も一人で散歩をしながら、白樺の間にキツツキやシマリスを見つけたり、鹿と遭遇したりして、今でもつい昨日のことのように思い出します。
卒業後、 日本語教師を目指し1年間イギリスに留学、
日本語教師のディプロマを取得。
その後、日本国内と釜山で日本語教師として活躍。
学生時代から海外に住み、海外で働きたいという思いがありました。
日本語教師は海外で働くチャンスも多く、外国人とたくさん接することもできます。そこに魅力を感じ、日本語教師を目指すようになりました。
日本語の教師の一番の魅力は、日々、学生の日本語が上達する姿をみられることです。文字の練習から始めた学生が数か月後には日本語を話し、一年も経つと冗談も言い合えます。小さな教室で様々な国から来た学生が国籍を超えて友情を築き、助け合う姿が見られるのも非常にほほえましく、嬉しいことです。
日本語教師の仕事は、日本語教育のみではありません。特に日本語学校は初めて来日する学生がほとんどで、生活ルールやマナー教育、進学指導など多岐に渡ります。時には学生とぶつかることもあります。授業の準備も大変ですが、卒業するときには「ありがとうございました」と感謝の言葉をもらえ、「やってよかった」と心から思える仕事です。
普段話している日本語でも、教えるとなると自分でも「日本語」の勉強をしなければなりません。また、学生の母語や文化により、日本語の理解の仕方や間違いがおきやすいところも違います。
まずは普段使っている日本語に興味と疑問を持ち、できるだけ外国の言語や文化についてもいろいろと知っておくと役に立ちますし、楽しいと思います。世界に貢献できる日本語教師を目指し、私たちと一緒に頑張りましょう。